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倉敷市|膝が90度も曲がらず階段は手すり頼りだった小学生。野球ができるようになるまで

今回は、当院にいただいたおハガキの中から、倉敷市の11歳の男の子の経過をご紹介します。いただいた内容を、個人が特定されない形で再構成しています。野球をしている子の、膝の痛みでした。

階段の手すりに手をそえて一段ずつ上がっていく小学生の後ろ姿の水彩イラスト

「1回目の時は、90度すらひざがまがらなくて」

おハガキは、ご本人の字でこう書き出されていました。1回目の時は、90度すらひざが曲がらなくて、階段は手すりを使わないといけないぐらい痛くて、歩くのも痛かった、と。そして、野球もほぼできなかった、と続きます。

膝が90度曲がらないというのは、想像していただくとかなりの状態です。90度というのは、椅子に腰かけたときの膝の角度です。そこまでも曲がらないということは、しゃがむ、床に座る、自転車をこぐ、階段を下りる、といった動作がひととおり引っかかります。

それでも、こうした状態の子が当院に来られるときは、たいてい「野球ができない」という相談として持ち込まれます。痛みそのものより、できなくなったことのほうが先に言葉になるからだと思います。

野球ができないことより先に、歩くことと階段がありました

このおハガキで私が大事だと思ったのは、野球の前に「階段」と「歩くのも痛かった」が書かれていたことです。

子どもの膝の痛みは、部活やスポーツの話として語られることが多いのですが、実際にはその前の段階で、日常の動作がすでに削られていることが少なくありません。手すりを使わないと階段が上れないという状態は、練習を休めば済むという話ではありません。休んでいる間も、学校には毎日行きますし、階段は毎日あります。

ですので、当院ではまず「日常のどの動きで痛むのか」をうかがいます。競技の動作だけを見ていると、その子が一日の中でいちばん多く繰り返している動作を見落としてしまうからです。

成長期の膝は、体が伸びる速さに筋肉が追いついていないことがあります

小学校の高学年から中学生にかけては、骨が伸びていく時期です。骨が先に伸びて、そこに付いている筋肉やすじの長さが追いつかないと、筋肉は引き伸ばされたまま、いつも少し張った状態になります。

太ももの前側の筋肉は、膝のお皿を通って、すねの骨の出っぱりに付いています。ですから、この筋肉が張ったままだと、膝を曲げるたび、走るたび、その付着部が引っぱられ続けることになります。成長期の膝の痛みとして知られている状態のひとつが、ここで起こるものです。

ただ、おハガキに病名は書かれていませんでしたので、この記事でも「膝の痛み」として扱います。名前が付くかどうかにかかわらず、膝に負担が集まっている理由のほうを見ていく、というのが当院の考え方です。成長期の膝についてはオスグッドのページにもまとめていますので、あわせてお読みください。

膝だけを見ることはしません

痛いのは膝ですが、膝はそこだけで動いている関節ではありません。

走る、止まる、しゃがむ、投げる、といった動きは、足首から膝、股関節、お尻、腰へと力がつながって成り立っています。この流れのどこかが動きにくくなっていると、その分を膝が引き受けることになります。足首が硬い子は、しゃがむときに膝を前に出す量が増えますし、股関節がうまく使えていない子は、着地の衝撃を膝で受け止める割合が増えます。

ですから当院では、痛むところだけでなく、患部のまわりと、そこに関連する筋肉を見きわめて施術します。太ももの前後、ふくらはぎ、股関節のまわりまで、どこが働きすぎていて、どこが休んでいるのかを確認していきます。

施術そのものは、さすったり、ゆらしたりが中心です。ボキボキ鳴らしませんし、強く押し込むこともしません。子どもの体は、痛いことをされると身構えます。身構えた状態のままでは、ゆるめたい場所がかえって力んでしまいます。痛くない方法で進めるのは、そのほうが結果として体が変わりやすいからです。

「3、4、5回いくと、とてもよくなり」

おハガキの後半には、こう書かれていました。でも、3、4、5回行くと、とてもよくなり、野球もだいぶできるようになりました、と。

この「3、4、5回」という書き方が、私にはとても正直に見えました。1回で全部変わったわけではなく、行くたびに少しずつ戻っていったのだと思います。子どもは、その変化を回数で覚えているのだと、この一文を読んで気づかされました。

そして、結びは「野球もだいぶできるようになりました」です。すっかり元通り、とは書かれていません。私はこの「だいぶ」を、そのまま載せておきたいと思いました。

痛みが引く時期と、その動きにもう一度耐えられるようになる時期は、同じタイミングでは来ません。特に成長期は、体が変わっていく途中でもあります。痛みが軽くなったところで一気に元の練習量へ戻すより、少しずつ戻していく期間を挟むほうが、結果として早く戻れることが多いと感じています。

院長 西山

院長・西山のコメント

子どもさんの膝の痛みで、いちばん気になるのは「痛いと言えなくなること」です。休めば試合に出られない、レギュラーから外れるかもしれない。そう思って、痛いのを言わずに練習を続けてしまう子は本当に多いです。この子のように、階段で手すりが必要なところまで来ていると、もうご本人も隠しきれません。ですから、その手前で気づいてあげられるといいなと思っています。当院は回数券を置いていませんし、次回のご予約をこちらからお願いすることもありません。良くなってきたら、来る間隔はご本人とおうちの方で決めていただいて大丈夫です。膝の痛み全般については膝痛のページもご覧ください。

※ご紹介した内容は、いただいたおハガキのご感想を個人が特定されない形で再構成したものです。経過や感じ方には個人差があり、同じ結果をお約束するものではありません。強い腫れや熱感がある、膝に体重をかけられない、しびれをともなう、急に激しく痛むといった場合は、まず整形外科などでの受診をおすすめします。

あちこち通っても良くならなかった方へ。こちらのページもお読みください。

お子さんの膝の痛み、相談だけでも大丈夫です

※施術中はお電話に出られないことが多いため、LINEでのご相談が確実です。

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